立場

5/9
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
その方達は言いました。 「まあ、なんて汚らしいんでしょう。」 「本当、醜いったらありゃしない。」 綺麗な緑色の羽根を震わせて私を笑いました。 そんなことには慣れていました。 孔雀と雀。 身分が違いすぎるのは、重々承知しています。 私はなにも言わずに、立ち上がりました。 再度袋を持ち上げて飛び立とうと試みます。 すると孔雀のお姉様方は気分を害したのか、私から袋をひったくりました。 唖然としている私をよそに、お姉様方の悪友である、インコのお兄様方を呼び寄せます。 そして何かしらヒソヒソ話をし始めました。 私はその方達の表情がニヤ付き始めた頃、妙に嫌な予感がしました。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!