合宿

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 否定しないと委員長が言った。  その言葉に、俺は心が落ち着くのを感じた。  嬉しかった。  俺の事を心配してくれたことが。  否定しないで、静かに受け入れてくれたことが。  委員長の優しさが、すごく嬉しかった。 「浅羽君、大丈夫ですよ」  ああ、昔から俺は、この「大丈夫」という言葉に本当に弱い。  思わず泣きだした俺を、委員長は静かに涙を拭ってくれた。  いつの間にこんな泣き虫になったのだろう。  情けなくて、弱いところを見せる自分が時々嫌になる。  けれど、嵐も水越も委員長も、嫌な顔一つしない。  結局自分は、人に頼る事しかできないのだ。  涙声で、俺は委員長に悩みの種を吐き出した。  嵐に告白されたこと。  告白されてから、以前と変わらずの生活だったこと。  合宿に来てから、変に意識してしまったこと。  自分だけがこんなに思いつめていて馬鹿みたいだと思ってしまったこと。  包み隠さず、全部話した。
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