876人が本棚に入れています
本棚に追加
嵐は俺に背を向けているから、今どんな顔をしているか分からない。けど、声の様子からしょんぼりしているのが分かった。
「なにが……?」
「縁側での事。凪、怒ってたからさ」
「あれは……。こっちこそごめん。考え事してて、嵐に当たって……」
「考え事?」
「うん……」
俯きながらも俺はゆっくりと、でも自分の思っていることを伝えた。
嵐は流れを止めることなく、聞いてくれた。
全部話し終え、顔を上げると、目の前には嵐の顔があった。
「っ!」
俺が驚いていると嵐はもっと驚く行動にでた。
俺を抱きしめたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!