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「ねぇ、凪。今日は何があった?」
「そうだな、今日は……」
嵐は外に出ない代わりに、俺の話を聞きたがる。
だから俺は、できるだけ細かく物事を覚えておいて、嵐に伝わるように話した。
そしたら嵐は、部員が倒れた話で笑っていた。
「笑うなよ」
「フフッ。だって面白いから」
「ったく」
俺は嵐から顔を逸らし、お粥を盛ろうとした。
「凪」
突然呼ばれて俺はゆっくり振り向く。
目の前には、嵐の顔があった。
そして唇に何かが触れた。
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