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部活を終えて、近くのスーパーで頼まれた物を買いに行ってたら遅くなってしまった。
一番暑い二時を過ぎても暑い今日。アイスが溶けないように、俺は凪の家へと急いだ。
で、凪の家に着いたはいいが……。
「なんでお前らここにいんの?」
門の前では、さっき別れたはずのみっちゃんと比泉が待っていた。
「……事務連絡、その他を言いにきた」
「俺はー、二人の愛の巣がー、どうなってんのかなーって」
「「よし比泉、今すぐ帰れ」」
冗談だよー、とぶつぶつ文句を言う比泉をみっちゃんが引きずる。俺が玄関を開けると、奥から凪が出てきた。
「水越!と、比泉に鳴海も来たんだ、いらっしゃい」
俺の脇にいた二人に気付いた凪が笑顔で迎える。それに食いついたのは言わずもながら比泉だった。
「おお、和服に純白エプロンとは用意いいね。さらに満面の笑みとは……。旦那を迎える嫁さんとしては、割烹着が捨てがたいけど、今回のようなシチュエーションもなあ」
「え、えっと……」
凪が困っている。すごく困ってる。が、どう助けていいか分からない状況なんだよな……。
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