学祭

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 水泳部は二日間ともシンクロ。演技部は一日目に演劇が入っているし、吹奏楽部は二日目にコンサートが入っている。本番まで何かと忙しいらしかった。  それを聞いた比泉は納得したようで、勢いよく手を上げた。 「はいはいはいはーい!みっちゃんみっちゃん、俺からも意見いいですかー?」 「あー……。五月蠅いけど、比泉」  鳴海に指されると、比泉は嬉しそうに立ち上がった。 「あのさ、凪ちゃん達が抜けても別にいいんじゃないかな。揚げるのは凪ちゃんに教えてもらって、家で訓練すればいいし。寮生は食堂のおばちゃんがいい先生になると思うんだ。客寄せは凪ちゃん達のクラスにポスター貼ったり、見回る時にでもこっちに寄ってくれればいいと思うし。どうせみっちゃんも暇でしょ?」  一息でべらべらと喋り終えた比泉。比泉の意見を聞いて、鳴海は唖然とした。 「……アキラが初めてまともな意見だしやがった」  思わず比泉を名前で呼ぶ鳴海。それほどビックリしたんだろうか。 「しっつれいな!」  鳴海の言葉に、ぷくっと頬を膨らませながら座る比泉。でも、鳴海がその案を採用すると、少しだけ嬉しそうに笑った。 「じゃあ、担当と時間を決めよう。一年生は都合が悪いようなら正直に言うことっ!」  鳴海の指示でさくさくと進み、その日は解散した。
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