876人が本棚に入れています
本棚に追加
/272ページ
冷やす間、気を紛らわすために考え事をしていた。
今日の課題は終わったかとか、剣道の道具は手入れしたかとか。
そんな他愛もないことを。
「朝飯……」
どうするかな。
両親がいないため、食事は俺が作ることになっている。料理は好きだから、それが苦になることは無い。
夕飯を食べていないが、腹は減っていない。それどころか食欲が無かった。
作らなくていいかな……あ。
「……嵐の分」
俺が食べなくても、嵐の分は絶対だ。朝飯と昼飯も作らなくてはいけない。
「…………」
気まずい。
昨日あんなことになって今日顔を合わせるのは、俺には無理だ。
最初のコメントを投稿しよう!