876人が本棚に入れています
本棚に追加
/272ページ
◇ ◇ ◇
時刻は昼過ぎ。
生徒達はもう昼休みに入っている。
でも、凪は帰って来なかった。
俺は保健室にも行ってみたが、誰も居ないし、保健医も見てないと言われた。
あと凪が行きそうなところって言ったら、屋上しかなかった。
◇ ◇ ◇
「凪ー、いるかー?」
そう言いながら扉を開ける。屋上には珍しく誰もいなかった。
真ん中で堂々と寝ている凪を除いては。
近くまで行って覗き込むと、凪は気持ち良さそうに熟睡していた。
「……寝てるし。無防備だよな」
俺はそう呟き、顔を赤くした。
いつも結んでいる髪を下ろし、呑気な顔で寝ているのだ。
凪の顔が顔だけに、変に意識してしまう。
最初のコメントを投稿しよう!