気づいた時には……

関係

　落ち着け、相手は男、男、男……。
　でも美人。

「ああもう！めんどくせぇ!!」

　大声で叫んでしまい、慌てて口を抑えた。
　ちらっと凪を見る。さすがに起きるかと思ったら、凪は寝返りをうつだけだけに終わった。

　起きなかったことにホッとしながらしゃがみ込んで凪の顔をじっと見る。

　何時からか、凪を目で追うようになった。
　何時からか、凪の近くに居たくなった。
　何時からか、凪の話す弟が羨ましくなった。

「醜いよな、俺……」

　弟に嫉妬して、友達以上になりたいと思ってる。

「好きだなんて……言えるわけがない」

　俺はくしゃりと髪を掻き乱した。