関係

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 水越は苦笑しながら俺を落ち着かせようとしてくれた。  それでも俺が唸っていると、水越は何かを投げてきた。  キャッチしたそれは、缶に入った紅茶だった。 「水越……」 「それ飲んで、いったん落ち着け」  うん。その気遣いは嬉しいんだけど……。 「……ゴメン、俺、紅茶飲めない」 「は?」  うっ、その反応……。ちょっと傷つくぞ。 「の、飲めないんだよ!紅茶は……」  俺は少し頬を膨らませながら言い返す。水越はそれを見て、笑った顔で俺にノートを差し出した。 「え?」 「今日のノート、これが無いと困るんだろ?それから、凪は今日体調不良で早退したことにしたから、心配しなくていいよ」  俺は、一瞬ポカンとしてしまった。  水越、なんでそんなに気遣かってくれるんだ?  わけがわからなくなりながらも、水越へ素直にお礼を言った。 「あ、ありがとう!」  その時、水越の顔が赤く見えたのは、俺の勘違いだったろうか?
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