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再び髪を掴まれ、無理矢理立たせられた。
壁に打ち付けられた時に、頭を打ったせいか少しの動作でも頭に響いて吐き気がする。
めまいの為、身体に力が入らず、自分の足で立てなくなっていた。
「あー、こりゃダメだ」
「つまんねぇ」
と、不良達は口々に呟く。
俺は手を離され、ズルズルと壁伝いに滑り落ち、その場に座り込んでしまった。
そのうち、一人がこう呟くのが聞こえた。
「……剥いちゃえば?」
その言葉に、その場にいた俺以外の人間が、ニヤリと笑ったような気がした。
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