合宿

4/29
前へ
/272ページ
次へ
◇ ◇ ◇  翌朝、駅前に行くともうクラスのほとんどが集まっていた。  どうやら、俺達が最後のようだ。 「お、浅羽ツインズじゃん」 「ほんと、久しぶりに見た」 「もう大丈夫なのか?」  皆は嵐に気づくと、わっと嵐の周りに集まる。  こうなると、しばらく嵐を離してくれないだろう。 「……よく来れたな」  水越が隣で呟く。俺は苦笑して朝のやり取りを説明した。  朝から嵐の熱を測ったり軽い検査をやってみたのだが、本人の言った通り、どこにも異常は無かった。何より、本人が行く気満々なので止めるわけにもいかなかった。 「……ってわけ」 「……なるほど。そういうことか」  水越は納得したようで、その時はそのまま離れていった。
/272ページ

最初のコメントを投稿しよう!

876人が本棚に入れています
本棚に追加