876人が本棚に入れています
本棚に追加
「落ち着きました？」
委員長が聞く。俺は頷き、お礼を言った。
委員長は「気にしないで下さい」と、笑って返してくれた。
「何か悩み事ですか？相談にはのりますよ」
委員長がそう言ってくれたが、俺は話すことが出来ずにいた。
言えるわけがない。委員長もまさか、双子の弟に告白されて悩んでます。なんてことを相談されるとは思わないだろうし。
黙り込む俺を見て、委員長は緑茶を入れ直しながら言った。
「……嵐君にでも告白されましたか？」
…………え？
「ああ、やっぱりですか」
委員長はそう言ってお茶を飲む。
言い当てられた俺は動けなかった。
嵐がこの事をむやみやたらに人に話すとは思えないし、俺だって誰かに話した事はない。
なんで委員長が知っているんだ？
最初のコメントを投稿しよう！