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このままではマリアはヘンリーに奪われてしまうだろう
なんとか手を打たねばならない。
そう考えたライアンは翌日から「魔」と化した。
互いに惹かれあう恋人同士の幸せを引き裂こうとせん「悪」へと。
彼は会社の仕事が終わるとヘンリーとマリアが一緒にいる時間を全てカメラに収めた。
「盗撮」だった。
ライアンはこれらの写真をヘンリーのスキャンダルとして会社中に公開しようとした。
そしてある日、ライアンはヘンリーを社長室に呼び出した
そして彼に突きつけたのだ、
20枚以上に及ぶヘンリーとマリアが一緒にいる時間を撮られた写真を。
ライアンはスキャンダルにされたくなかったら会社を退職しろ。
強気で迫った。
ヘンリーは仕事や
プロジェクトの主任としては優秀だったが「上からの圧力」には弱かった。
彼は精神的に追い詰められまもなく退職したのだった。
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