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「まったく無茶するよアンタ!」
「いたた‥! もう少し緩やかにまいてくれないか?」
「何言ってんの!」
ブルースは再び同じセリフを吐くはめになった。
ランスは強めに、しかし確実にブルースの肘にガーゼを巻いていく。
バーネット任務分隊はガス・スタンドの爆破によってゾンビの集団から逃れ 北北東へ前進。
途中にあるバーガー・ショップの中で休憩をとっていた。
「少し外の空気を吸って来ます。」
「行ってらっしゃい。」
確か チャーリーと言ったか。
常に携帯端末を操作し部隊の中ではサポートの立場にある隊員だ。
いろいろ気を張るところもあるのだろう。
チャーリーは真っ直ぐにバーガー・ショップを出た。
「フェディックにそっくりだな。」
そのままの感想を口にだす。
実際に彼も携帯端末を常にみていることや報告の仕方までそっくりだったのだ。
「フェディッ…? 誰?」
「何でもない。」
軽くランスの問いに答え、再びガーゼが巻かれる。
「しばらくよろしく頼むよ。」
ーええ。
答えながらもその視線はガーゼから離さない。
特に行く宛もないブルースにとってバーネットらの存在はありがたかった。
ー生存者の集まっている施設。
それを目指して彼らは前進し、ブルースも必然的について行くこととなったのだ。
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