Chapter-3ー5

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「そうだ、逃げるがいい…」 マスキートからの映像にマートンは満足そうに微笑んでいた。 ここまではおおむね彼の実験は成功といえた。 マスキートが動き、飛行しそして、殺すまで。 マートンの意のままに動く忠実性も。 「君には感謝せねばならんな。」 机の上のカプセル。 彼はそれを取り出した。 「プロジェクト・ナイトメアは完璧な研究計画だ。 だが、貴様のいう抑制、制御という補い。それがなければこのウィルスは完成しなかったのだからな…」 再びモニターを見る。 とにかく順調に彼らを追いつめている。 「なあ… サミュエル?」 サミュエル。 ブルースの父であった男の名をこの時確かに口にしたのだった。 「…ん?」
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