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そして、健一の妻 善子がまた酷かった。
善子はアタシに家事や家の仕事を全て押し付け、自分はパチンコを打ちに言ったり、友達との買い物やおしゃべりに明け暮れていた。
そして、アタシが一つでもミスをしたり、善子の言いつけ通りに家事を終えていなかったりすると、外国で買ってきたという黒革の鞭で激しくアタシを叩いた。
時には皮が剥け、血が噴出しても、善子は鞭打ちをやめようとしなかった。
そして、世間的には「私はこの子を自分の子供と同じくらい愛しています」と真顔で言ってのけた。
その言葉を聞く度にアタシはへドが出る思いをしたが、やがてそれさえも感じなくなっていた。
しかし、アタシが一番善子にむかついたのは、善子は健一がアタシをレイプしていることを知りながら、見て見ぬふりをしていたことだった。
アタシは女としてアイツを軽蔑した……。
そして、健一と善子の二人の実子、長女のモナと次女のルミは必要以上にアタシに陰湿なイジメを繰り返した。
モナはアタシの一個上、ルミがアタシの一個下だったが、二人ともアタシのことを人間扱いしていなかった。
ある時は奴隷、ある時は、ストレス解消の為の玩具、またある時は自分を引き立たせる為に使う都合のいい道具……。
二人は徹底的にアタシに苦痛と絶望を与え、アタシを窮地に追い込んでいった。
【続く】
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