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ある基地の一室で―
「…異動、ですか?」
藤色の髪を後ろで一つに束ねた青年が訊ねた
「こんな時期にに異動って、どうなんだろうな~?」
黒髪に白いメッシュの入った短髪の青年が頭の後ろで手を組み、ケラケラと笑いながら言った
「不謹慎ですよ。司令の前なんですから」
淡い水色のツインテールの少女が黒髪の青年の肩を叩きながら言った
「…リゼル=V=ムラサメ少尉、ユウガ=L=グラム少尉、カグラ=シノノメ少尉。明後日付けで君達三人には極東支部に異動となる。これが辞令書だ」
褐色の肌で坊主頭の男が、藤色の青年に一枚の紙を渡す
「出発は明日。機体の整備はもう頼んである。各々荷物を纏めて、準備をしておいてくれ」
「了解しました」
「りょ~かいっす」
「了解です」
三人は敬礼をし、部屋を後にする
「…『HFT計画』、か」
一人になった部屋で褐色の男が小さく呟いた
「…果たして、どうなるものか」
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