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「…で」
「これからどーするんだい?」
「家にでも帰るかい?」
金髪で青い瞳の少年がそう言った
「バーカ」
「家に帰った所で説教もできねー親父がバツの悪い雰囲気出してるだけじゃん…」
黒髪の少年がそう返した
空は青く澄み渡っている
よく晴れた日差しが2人の少年と家々を照らしていた…
新・港富裕地区
富裕層の街とは名前だけでごく普通の家々が並ぶこの地域に彼ら2人は住んでいる
確かに貧富の差は激しくなったがそれは貧民の割合が増えただけで実質的な金持ちというのは例の6大財閥の家系くらい
黒髪の少年と金髪の少年の家はごく普通の核家族一般家庭だ
特に黒髪の少年に関して父親は普通の商社マンで母親は昼間ゴロゴロしてるような本当にごく普通の一般家庭だ
本当に何も無い、普通の少年
そんな彼がふと何か思いついたようだ
「…あっ」
「あれ、やりにいかね?」
「ほら、最近稼働したばかりの…」
「“ダイブイン式”のあれだよ!」
「ほら…なんつったっけ?」
名前が出てこずあーだこーだ言っている黒髪の少年をにこやかに見ている金髪の少年
そろそろ答えを言ってやりたい所だが…
彼はそういう場面で助言しないというなんとも扱いずらいポリシーをお持ちのようで
ちょっとした放置プレイフェチなのだ
「…んー」
「なんだったかなぁ…」
「せ、せ、せ、…」
「せんじょうの…」
そこまで出かかってる
そんな時に横槍に答えを入れられたら皆様はイライラしないだろうか?
私はする
「戦場の絆…だろ?」
そう、ほらね?
金髪の少年がこんな風に言った時とか
すごいイライラする
「そう!それだ!!」
「戦場の絆だ!ありがとうミシェル」
「そこまで出かかってたんだけどね~」
「さすがミシェル、俺のダチだぜ!」
彼はそちらのタイプでは無いようだ
なんともめでたい性格をしている…
金髪の少年が結構弄んでたとも知らずに
「いや~俺も今思い出したんだよぉ」
「思い出せて良かったなぁ(棒読み)」
何を今更…この少年は…
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