墜心

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声の持ち主は誰なのだろう。一体何をさせたいのだろう。彼は悩む。「また立ち止まるの?」声がする。立ち止まる?自分はいつから、何故立ち止まっていたのだろう・・・自分は何故・・・・ 次の瞬間、彼は立ち上がる。彼は声の持ち主を探す。何故?理由は単純。消える前に自分の前に現れた不可思議な現象を見てみたいと思った。謎の声の持ち主・・・一体なんなのだろう?彼は好奇心から声を伝えに探す。少女らしい声の持ち主は言う。「私が見たい?」彼は答える。「消える前に見てみたい。」 言葉を発した瞬間、彼の目の前に光が現れた。光自体は弱々しい。だが今の彼にとってその光は眩し過ぎた。「これが私。あなたは私を見つけたいと思った。だから私はあなたの前に現れた。あなたはまだ消えてはいけない。あなたには私がいる。私が見える限りあなたは生き続けるべき。また私を見失ったら瞳をあけて。あなたは見えなかったのではなく、見たくなかっただけ。瞳を閉じて見えなくさせていただけ。この世界の存在から逃げていただけ。あなたの歩くべき世界はこの世界。あなたが生きる世界。」
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