墜心

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彼は始めからわかっていたのかも知れない。 自分が世界から消えるために瞳を閉じる事を・・・ つまらない平凡な日常からも瞳を背け閉じていたことも。 また自分が生き続けたいと願うことも・・・ 「これからどうすればいい?」彼はすがるような気持ちで聞く。「ここからはあなた自身が決めること。あなたには発表会はまだ早い。だから完全に取り込まれることがされなかった。あなたはまだこの世界の人間。闇は光をもつ人間を嫌う。それがどんなに小さくても闇は光を嫌う。照らされたくない真実をもっているから。」 「僕はまだ闇にきてはいけないんだね…」「あなたは元の世界にいるべき。」「君はどうなる?どこへ行ってしまう?」「私はあなたの中の光。あなたと共に存在するもの。だからどこにも行かない。ずっと一緒にいる。だから怖がらないで…恐れないで自分を信じて・・ただ立ち上がり前に歩きだして。」
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