こっくりさん降臨

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『こっくりさんこっくりさん、カツオの好きな人は誰ですか』 深夜、マスオと波平が2人でこっくりさんをしていた。 [師匠、答えてやるべきですか?] [あぁ。] [じゃぁちょっと指動かしてきますね] [がんばれ] 『こっくりさんこっくりさん、カツオの好きな人は誰ですか』 マスオと波平の指が10円玉に乗っている。 [めんどくさいなぁ] マスオ達の指が動いた。 「おいマスオ、動き始めたぞ」 「緊張しますね」 2人は黙ってこっくりさんを続けた。 10円玉が記したのは…………… さ ざ え 「カカカカツオは自分の姉が好きなのか!?」 「悲しいですねお父さん」 「そうがっかりするな。わしだってカツオに惚れているんだ。我々は仲間なんだよ」 「くやしいです……くやしいです!僕はカツオ君を見たときから…好きだったのに…」 「ムリもない。カツオは男で、サザエは女だ。我々の望みなど生物学的にアウトローなんだ」 うるさいなぁ。なんで泣くのかなぁ。なんで私たちをたよるのかなぁ。こっくりさんなんて、集団ヒステリーを起こすだけの物だったのに。口裂け女より知名度を上げたかっただけなんだ。だからたまに学生たちの呼び掛けに答える。しかし…カツオという人間はモテるな。 うらやましいくらいに。
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