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花沢さんには、好きな人が居る。それは、カツオである。
しかし花沢さんには、告白する勇気がない。
花沢さんの親友のAは、とても明るくて、しっかりしている。
頼れる存在だ。
いつも一緒に行動するBとCも、花沢さんにとって大切な友達だ。
だから花沢さんは、A、B、Cによく相談をする。
「はぁ。」
休み時間、花沢さんはため息をついた。
隣の席のAはすぐに、
「どうしたの?」
と声をかけ心配してくれた。
「あのねA、私、好きな人が、いるの…」
「え、誰?誰?」
「笑わないでよ?」
「ちゃんと聞くよ。応援だってするよ。」
「誰にも言わないでね?」
「言わない言わない。大丈夫。」
「そう…?」
「あー、花沢さん親友を疑うのぉ?」
Aは笑顔でちゃかしてきた。
「うたがわないよ~」
「じゃぁおしえてよーん」
「…うん、じゃぁさ、BとCにも言っておきたいんだ。だから、放課後でいい?ウチら集まって話そうよ」
「オッケー!」
放課後、彼女たち四人は教室に集まった。
「…とゆうことでみんなに参加してほしいんだけど…」
花沢さんは照れながら友達に説明した。
「花沢さん、こっくりさんは禁じられてるんだよ」
「そうだよ。相談ならいいけど、こっくりさんは危ないよ」
「みんな…私を助けて…お願い…」
花沢さんはABCを必死に誘った。
「私全部そろえたんだから」
花沢さんはそう言い、白い紙にあいうえお表と鳥居の書かれた紙を机の上に広げ、ポケットから10円玉を取り出した。
「いい?全員参加よ」
「怖いよ…」
「大丈夫だって」
「花沢さん、やっぱ、やめよう?」
「なんで?なんでみんな私に意地悪するの?」
「意地悪じゃなくて、友達としてアドバイスしてるの」
「もう。うるさいわね」花沢さんはキレた。
「明日あんたたちの靴の中に画鋲入れてやる」
「…そこまでしてこっくりさんをしたいの?」
「そうよ」
「私……画鋲だけはいやなの」
Bが泣き出した。
「私も画鋲はムリ」
ABCみな、花沢さんに脅されてこっくりさんに参加することになった。
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