第3話 ずっと友達、天国でも友達-涙の雨に濡れて-

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北南家 AM:6:00 光花の部屋 兄の光也が入ってきて彼女を起こす。 「光花、朝だ。起きろ。」 「寝かせて・・・・・・あたしは眠いの!」 「お前の朝食も食べちゃうぞ?」 「いいよ。食べて。後でシリアル食べるから。」 「それも食べるぞ。」 「お好きにどうぞ!」 「じゃあ、お前が起きてからいつも最初に食べるヨーグルトも食べちゃお。」 ガバッ! 「それは困る!おはよ。 お兄ちゃん!」 「おは。」 数分後、二人は朝食を食べながら話を開始。 「お兄ちゃん、またパラシティック捜しから始めるの?」 「いや、今回は違う。レインラビットの通う高校に直接いく。」 とある高校 AM:8:20 一人の女学生が扉を開ける。 「みんな、おはよ。」 「あ、おはよ、雨委。」 数分後、予鈴がなる。 キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン。 このクラスの担任の矢崎が入ってきた。 「きりーつ、きょうつけー、れい、ちゃくせーき。」 「おはよ。 ここでみんなに、悲しいお知らせがある。 山手早苗さんが、昨日亡くなった。」 「えーーーーー!」 教室はざわめきはじめた。おかしい、 雨委と呼ばれた女性はそう思った。 ここ最近このクラス内でこんな話ばかり聞く。 そんな頻繁に人が死ぬのだろうか。 よりによって自分のクラス内だけで。 そのため最近ではこのクラスは呪いのクラスと呼ばれていた。 雨委は授業中の間もずっとそのことが離れないでいた。 「じゃあ、市村さん。 この問題といてみて。」 雨委は数学の先生にさされたが、 あのことで頭がいっぱいで気付かなかった。 「市村さん?」 「は、はい!」 「この問題をといてみて。」 「は、はい。 えーっと、えーっと。 わかりません!」 「ワハハハハ。」 いつも雨委は授業中寝ていることが多い。 そのため、毎回、毎回こんな状況なのだが、 笑い声が最近は減っている気がしていた。 いや、気がするんじゃない。 実際問題減っっているのだ。
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