第一部 高二の夏

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八回の裏の川谷川高校の攻撃。 西海高校はヒットを打たれながらもなんとか踏ん張る事ができた。 失点をせずにすむ事ができ、残り九回を残すのみ。 「あとは九回だけ、それさえ守り切れば甲子園に行ける」 夏美は必死に応援した。 相変わらず隣にいるハルは退屈そうにしている。 九回表の西海高校の攻撃は三者凡退であっという間に終わってしまった。 嫌な予感が夏美の中でさらに強さを増していった。
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