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「なんか嫌な感じがする」
夏美の心の中でも不吉な予感がしていた。
明らかに西海高校の流れが良くない。
逆に川谷川高校は同点に追いついた瞬間の騒ぎようはすごかった。
しかし、その後は不気味なくらいの冷静さを保っていた。
淡々と試合をこなしているようだった。
感情を一切表には出さない。相手チームに悟られないようにしている。
そんな風に夏美の目には映っていた。
すべてはやはりあの鮎原投手の雰囲気がチームを引き締めているからだろう。
三年生からも信頼されているらしい。新聞に書いていた。
「二年生エースの鮎原って投手・・・あの子は危険よ」
夏美は一人分析し始めていた。
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