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「大丈夫ですよ、気にしないでください」
茶髪は母の足を拭くと、浴場へと連れていった。
それからおむつをゴミ袋に入れ、床を雑巾で拭き再びモップを掛けた。
俊敏で適切な対処だった。
衛藤はばつが悪く、目を伏せたままだ。
作業を見守ることしかできない。
茶髪が作業を終えシーツを取替えはじめたとき、彼に対する評価は一転していた。
自分が惨めに思えた。
悔しさが滲む。
何もできない自分を見せつけられるようで、目を逸らしたくなった。
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