兄離れ

10/13
前へ
/166ページ
次へ
なんてバカなやり合いを金田としてると背中を ポンと叩かれた。 振り返ると 山城百合子〈やましろゆりこ〉がニコニコして立っていた。 「グッモー(グッドモーニングの略)久しぶり。元気だった?」 「山城さん…あ、ああもちろん!元気だったとも!ハハハハ」 自分でも判るぎこちない笑い。 ドキドキして、何言えばいいのか解らないからだ。 理由は、夏休みに俺に告白してきた女性こそ、まさに目の前にいる山城百合子なんだから。 「朝から何大声でコントしてるのよ?」 山城さんが興味津々に聴いてくる。
/166ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4893人が本棚に入れています
本棚に追加