兄離れ

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「それは真央ちゃんにとって、とてもいい事なのよー松本君!」 え?良いこと?なの? (・_・?) 「真央ちゃんは徐々に大人の女になってきてるの。いつまでも子供じゃないのよ?」 「え、それは解るけど…?」 「いいえ解ってません!いつまでもカワイイ真央ちゃんを縛り付けときたいのは解るけど、それは松本君のエゴよ。」 山城さんが顔を近付けて興奮気味に話す。 その勢いに、つい後ろに下がる。 「エ、エゴですか…?」 「そう!エゴ。真央ちゃんだって、いつまでも1人って訳じゃないのよ。いずれ誰かと恋して、結婚して、子供を産むの。それを松本君が奪う権利はない!」 ますます迫力がすごくなり、苦笑いしか出ない俺。 「もっともそれを松本君がするなら、許されるけど、残念ながら妹さんと結婚は出来ないもんね。だったら!真央ちゃんが離れることを喜んでやらなきゃダメ!いつまでも松本君の真央ちゃんじゃあいられないんだから…」 山城さんが夢中で俺に説教してると、 パチ… パチパチ… 最初は小さい拍手が… やがて ドワッーーー!! と、教室中から拍手が響き渡った。
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