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すぐにわかった
小さくソファに体育座りし、後ろに立つ俺に視線を向けてきた
離れたのが寂しかったのか、それともなにかを求めているのか。こんな仕種をするのはそんなときしかないから…
「………」
「黙ってたらわかんないよ、」
「その……いか……ないで」
さっきまで強がってたヒロCはどこにいったやら、ソファの背もたれに腰掛ける俺のつなぎをそっと握り、遠くに行かないようにと引き止めている
「行かないでほしいの?」
「…………ん」
「じゃあここにいればいいの?」
いじわるに問い掛けてみると、少し黙り込んだあと
「さっきの、」と小さく呟いた
「ギューってすればいい?」
「………うん」
「でもにゃーさんたち見てるよ?乙女きちゃうかもよ?」
「…………」
少しいじわるしすぎたかな?
泣きそうな顔をしながらつなぎを掴んでいた手が離れていった
なんでこんなにこの人は可愛いんだろう…
いつもこうやって素直ならいいのに
「ごめんね、ヒロC」
「ばか……」
「拗ねないでよ~……」
さっきと同じ、後ろから抱きしめ首筋に顔を埋め二人だけの時間を感じた
「暖かい…」
「だね。ヒロCいい匂い~」
「……黙れバカ」
「ヒロCったら照れ屋さんだから~♪」
乙女のために!
って毎日頑張ってるんだから
たまにはこうやって二人だけの時間、あってもバチは当たらないよね…?
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