第九話 「変化」

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『眼帯してる奴が俺の人生観を変えたんだ。コイツに会わなきゃ、今の俺はないよ』 名前は知らないが、眼帯の少年と恭也が何故か重なって見えた……全くタイプは違うが、自分をほんの少し変えてくれたのが重なったのである。 「変われるのか、オレも」 小さな声で呟き、読んでいた本を持ち、椎名は静かに図書室を出たのだ。 「そろそろ授業に出ようかな……期末が近いし。そして、放課後に恭也にメールするかな」 しじまの誕生日プレゼントを買うために恭也の学校を訪れた数日後の日々だった。
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