第九話 「変化」

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「たまには、俺の授業に出てくれよ。寂しいだろーが、それに、期末に出る範囲やってるぞ?」 「教室がウザい……先生の授業が嫌いな訳じゃないぜ?オレ以外からもモテモテだろ、淋しがるなって。女子から手作りの菓子貰ったり、男子からも野球なりサッカーに誘われてんだろ」 たまに廊下で見かける時に、女子生徒から手作り菓子や手紙を貰って照れている彼をみかけた為に椎名は冷やかした。 すると、教師は、困った様な顔になる。 「冷やかしは置いといて……椎名。提出書類に書かれてたやつなんだが……校内で親しい友人にある人物なんだが……相良恭也なんて居たか?何組だ?」 怪訝な表情で言う教師は、相変わらず涼しい表情だ。 先日、行われた調査の欄に学校で仲がいい人物の欄に記入した唯一の人物の事を思い出した。
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