act.Ⅴ 夏の嵐 祭のあと

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  「災難だったな」 「うん。でもコレ貰っちゃったし、許すしかないでしょ。まだちょっとムカつくけどね」 「そのおかげでトキヒトのヤツ、休み明けまで自分とこでタダ働きすることになったってさ」 「浴衣二着分?」 「三着分だ」 「そうなんだ。たまにはいい薬だよね」 カズヤもトキヒトから浴衣をせしめたのだろうか? 男性用の浴衣は違いが良くわからない。 去年着ていたものではないような、違うような。 一体アタシが倒れた後、トキヒトに何があったのか気になるところ。 「そろそろスタンバイ」 ほんのり赤くなった祭運営のおじさんが、ステージ裏に居た一団を呼びに来た。 「アタシたちも移動しようか?」 特設ステージの正面右側にある美加子ちゃんが席取りをしてくれた観覧席へと、アタシたち四人も移動する。  
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