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8月2日
午前04:22分
「うわぁぁぁぁ!!」
立花が驚き、悲鳴をあげた。
ウサギが飛び掛かって来たのだ。
「ミスター・立花!!」アルドルが慌てて立花に駆け寄ろうと、前に一歩踏み出した。
その時だった。
「いぎゃああああ!!」
立花の甲高い悲痛な叫びが、研究室を包み込んだ。
そして、アルドルの動きを止めた。
立花は、ウサギに肩を噛み千切られた。
かなり出血している。
「立花教授!!」
金沢が、心配そうに立花に駆け寄寄ろうと、走り出した。
アルドルがそれを制止した。
「ア、アルドル教授!!」
金沢が、困惑した表情でアルドルを見た。
アルドルは下唇を噛み締めながら、立花がウサギに襲われている様を見ていた。
文句を言おうとした金沢だったが、アルドルの表情を見て、その気を無くした。
ウサギが、立花に次々と牙を突き立てていく。
「助けて!助けてくれぇぇぇ!!あああああッ・・・」
立花の、悲痛な叫びが途絶えた。
ウサギに、喉を喰い千切られたのだ。
アルドルを含めた、研究室に居る助手達は、ただ呆然と見ている事しか出来なかった。
第一の惨劇まで、残り1時間05分。
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