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「どんな子だっていい!生まれてくれさえすりゃ!!」
すると、やがて王女が誕生した
だが、
その王女は母親の胎内にいるうちに既に呪われていたと見え、炭のように真っ黒な女の子に生まれてきた。
王様は、たいそう嘆き悲しまれ人並でないその子をご覧になりながら、お妃に、こうおっしゃった…
「仕方がない!神様がお授けくださった子供だ。育てなくてはなるまい…」
王様は王女の顔が人目に触れないよう、塔の中へ閉じ込めておくよう お命じになった。
そして、国中から医者や賢者や哲人達を呼び集められた
だが、彼らは、やれお妃が星に見とれていたからだとか、何か魔性のものに魅入られたからだとか…
ああだ、こうだと言うばかりで何一つ役に立つことを助言できなかった。
ただ一人、純朴な老婆だけが、”王女は18歳になったらこの世を去ることになるだろう
しかし、もしかすると、運命が王女に情けをかけ王女は柩(ひつぎ)から起き上がって、この世の誰にまして美しい娘御におなりになる”
と王様に予言した。
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