第二章「退治屋の実態」

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次の日、俺は名刺に書かれた住所に向かっていた。 「ここか…」 見上げたのはボロいビル 二階の窓に名刺に書かれた建物名が記載されている 彼女の事務所は二階にあるらしい (他は違う会社が入ってるみたいだな) 正直、あまり近づきたくないような会社名ばかりだが ビルに足を踏み入れると、中は意外と綺麗だった。 物音一つしない 俺の足音だけが廊下に響く (不気味なくらい静かだな…) 階段を上がってすぐにぽつりと見えた扉 二階全域が彼女の事務所になっているらしい (意外と緊張するな) チャイムを鳴らして扉を開ける 「おはようございます。昨日、名刺をいただいた神威夜都です…いない?」 事務所内に彼女の姿はなかった。 (仕事か?それにしても鍵を閉めないで出掛けるとは不用心な…) キョロキョロと事務所内を見渡すが、やはり彼女の姿はない
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