第1話 『準備期間~開会式』

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学校を出て、いつものように家まで送ってもらう途中、あたしはあることに気付く。 さっき類には予定言わされたのに、まだこっちは何も聞いてない。 そうだ!! あの甘い空気に圧されて、何も聞き返せなかったんだ…… 「ねぇ、類の方の予定は決まってんの?」 このままでは不公平だと思ったあたしは、単刀直入に聞いてみることにする。 「あっ、ごめん。僕からは何も言ってなかったね……」 どうやら素で忘れてたようだ。 人には散々聞いておいて……呆れて言葉が出ないというのは、正しくこのことを言うのだろうか? 「僕の方は、10時半から昼休みまで当番だよ。だから午後からも空いてるし……本当にごめんなさい」 「なるほど……それじゃ、あたしの当番が終わったら類のクラスまで行くから、その時は必ずあたしを持て成すこと。それでチャラにしてあげる」 我ながら良いアイディアだと思う。 執事姿で接客する類の姿をこの目で見たいしね。 .
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