第1話 『準備期間~開会式』

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「さぁ~て、お邪魔虫は素直に退散しよっと♪2人共ごゆっくり~♪」 ワザワザ気を利かせるように、ちぃはあたしたちから離れようとしている。 てか、どのみち体育館へ行くのは変わらないんだからさ…… 「別に一緒に行けばいいじゃない。ちぃのこと邪魔だと思ってないよ?」 「うん。僕のことは気にしないで、いつも通りでいいと思うよ」 「あら、そう?だったら、ご一緒させてもらおっかなぁ♪」 ちぃは結構単純な性格だから、かなり扱いやすいと思う。 あっさりと納得したちぃを連れて、体育館へと向かう。 その間、最近の鳴海について話をしていた。 「最近司くん、毎日ぐったりした顔で帰って来るんだよねぇ。一昨日は私の家の前で行き倒れてたよ~♪だから、身体休ませた後、ご飯も作って食べさせてあげたんだ~♪」 これ、ワザワザ語尾を伸ばして言う台詞だろうか? 行き倒れの時点でかなり危ないような…… .
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