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気がつくと私は、無心で必死に口を動かしていた。
客の息が上がってきた。
もう少し!
もう少し!
早く、早く終われ!
喉元からオエッとなりそうになるのを堪えて、ひたすら舐め上げた。
先が膨れ上がり、ピクッと硬くなったと同時に口に申し訳程度に出された液体を、客に背を向け、おしぼりに吐き出す。
そして、新しいおしぼりで綺麗に拭いてあげる。
その後、簡単な会話をしてから客を見送った。
その後はバックで口を消毒し、また呼ばれるのを待つ。
こうして4時間の間に、計4人の客をこなして、私の体験入店は終わった。
店長から渡された封筒には2万と4千円が入っていた。
「どうや?頑張れそうか?」
店長が寄ってきて言った。
私は、全身の脱力感を奮い立たせ、静かに首を横に振った。
「…そおか、残念やな。また金が欲しくなったらいつでも来いよ。」
そういうと店長は、笑顔で私の背中をポンと叩いた。
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