リカコ:19歳

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「話だけなら聞くわ。」 男は意外そうな顔をしてから、笑顔で頷いた。 「ただし。今は仕事中なんで。8時過ぎでもいいですか?電話するから名刺下さい。」 すれと男は、私の早口に急かされる事も無く、スーツの内ポケットからスルリと名刺を差し出した。 それを受け取り、私は足早にその場を立ち去ろうとした。 背後から、私に向かって男が言った。 「稼げますよ!必ず!」 ランチの間は、読みたかった本を手にする事なく、 男の名刺を見つめていた。 『Pub・Club 主任 中川 康久』 パブ…。 クラブ…か。 ホステスのキャッチかな。
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