君がいたあの日々

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「グリムジョー…どうした」 そっと俺の肩に触れる死神の手 温かい。 ウルキオラは冷たくて それが気持ち良かった この死神は包むような温かさ… 何故か心が、安らぐ 「なぁ、グリムジョー…」 「なんだ」 「俺、グリムジョーに生きてほしい」 「はぁ?闘いは終えど、俺達ァ敵同士だぞ」 「んなの関係ねぇよ…ただ、感じてほしい。今まで見れなかったのをお前に見せたい。色んな事を教えたいんだ」 「感情がない俺は何も感じねぇよ」 「んな事ねぇ!!」 いきなり死神に抱き締められる 「なっおい!死神!!」 「泣いてるって事は悲しいんだろ…」 「…………」 「…ウルキオラが死んで…」 「………っ…」 目をきゅっと閉じた ぢゃないと涙が溢れそうで… 「ウルキオラの代わりでもいい!お前には生きてほしい! "楽しい"とか"嬉しい"とかを お前に伝えてぇんだ…」 「死神…」 「グリムジョー…」 顎を優しく掴まれる。 「俺、グリムジョーが好きなんだ…」 「…!」 「でもウルキオラを忘れないでほしい」 「…意味分かんねぇよ」 「…そうだな」 ハハッと死神が無邪気に笑う 「俺を好きにならなくていい。 ウルキオラを想ってていい」 「辛くねぇのか?」 「辛いさ。でもお前とウルキオラの間には入れない」 「ハッ分かってんじゃねぇか」 「…でも俺の傍に居てほしい」 真剣な死神の瞳、 つい見惚れそうになるぐらいの 「お前に伝えたい、たくさん」 「…分かったよ」 すると、本当か?! っとまた無邪気な笑顔 …ガキだなァ なぁ、ウルキオラ とりあえず生きてみるよ 死神の隣に居て、 でもな お前の愛は変わらない 俺もお前を愛してる それは、これからも 永遠に―… 手に持ってた手紙と 宝箱をぎゅっと抱き締めて、 ゆっくり、瞳を閉じた END
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