好きになった理由

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最近たまに思う 何でこいつを好きになったかを *好きになった理由 「晋、ここに居たのか」 「…ぁあ」 「その格好では冷えるでござる」 「俺ァ暑がりなんだよ、ほっとけ」 「恋人をほっとく訳にはいかぬ。拙者のコート貸すでござるよ」 「いらねぇよ」 いらねぇよ、そんな… お前の香りに包まれたやつなんて 胸が締め付けられるだろ 「拙者のコート、臭くないぞ?」 「そーゆう訳じゃねぇよ」 「じゃあ何ででござるか」 …しつこい 俺は溜め息をついて、 窓から立ち上がった 「……?!」 「…分かった。拙者で温めよう」 「…お前な…」 ぶっ叩こうとしたら、 万斉のヤローがあまりにも 嬉しそうな笑顔をしていたから 何故かぶっ叩けなかった… やべ、万斉の香り… コートでも躊躇したのに全身とか 心臓うるせぇよ… 「晋、好きでござるよ」 「…ぁあ」 「晋は?」 「ハッ!知らねぇなァ」 「ひどいな…」 「冗談だ。万斉…温かいな」 「…そうでござるな」 温めてくれる君を好きになった 理由なんてない。 ただ、好きだから それだけ END
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