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もう、ずいぶん進んだ…
いい加減森を抜けるか、なにかに出会うか、扉を見つけるか、どれかになるはずだ
目の前に蔦が生い茂る場所があった
「仕方ないわね」
メイコは蔦を切っていった
なぜだろう
切るごとに心の奥底に湧き上がるものは
それは『歓喜』
久しぶりの剣の感触に体が喜びに震えているのだ
「くくく…、結構楽しいじゃない…」
ガサッ
また茂みからウサギが飛び出してきた
メイコはウサギを見た瞬間、剣を振り下ろした
ザクッ
ウサギは真っ二つになり絶命した
「くくくくく…
あーっはっはっはっはっ!!
これよ、この感触よ!!
長いこと忘れてたわ…
楽しい、楽しい、楽しい!!」
そしてメイコは森の動物たち以外に植物も切っていった
その切られたものたちの返り血で真っ赤になったメイコの後ろには赤い血の道がつくられていった
このときメイコは知らなかった
柄の宝石が赤く光っていることに…
サァ、アナタノヤミノジンカクガスベテヲシハイシ、オモテノジンカクハホウセキニフウジラレテイクヨ
コレデアナタハボクノモノ・・・
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