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父さんは頷きながら言った。
「ああ、私の自慢の息子だ」
父さんの言ったその言葉に、僕は何かの感情が湧き出るのを感じる。
しかし、深くは考えずに僕はその女性に挨拶をした。
「どうも、初めまして。僕の名前は――」
†
清々しい風の流れる朝。
俺は、一年生の講義が始まる前の教室の扉を、勢い良く開いた。
念の為に言っておくが俺は一年生ではない。
フッ……留年なんか俺がする訳ないだろ?
得意げになりながら、教壇の位置まで歩く。
教室内はザワザワとザワつき始めた。
教壇に立った俺は、片手を一年生の前に突き出し、言う。
「まぁ、とりあえずは落ち着いてくれ」
その言葉に少しザワつきが収まる。
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