366人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は続けて言った。
「俺は三年の田中健一という者なんだが……まー、その、何だ……三年である俺が君達に言いたい事なんだが……」
教室内に居る全員の視線が俺に突き刺さる。
俺はフッ、と不敵に笑って、そして――
「俺と付き合ってくれる人いませんか?」
頭を下げながら言った。
「「「急に腰が低くなった!!」」」
そして教室に居るほとんどの者からの総ツッコミ。
中々にノリが良い方達ばかりのようだ。
「まぁ軽い冗談はこのくらいにして……」
グルリと教室の隅から隅までを見渡す。
小さく、冗談だったのか? でも目が本気と書いてマジだったよ、というような声が聞こえてくるが無視するとしよう。
俺はある一点で目を止めた。
そして――
「見つけたぁ!!」
目を止めた場所に向かって、一気に教室を駆け抜ける。
最初のコメントを投稿しよう!