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俺は追われている時の恐怖感を思い出しながら、辺りを見回す。
そして先生が居ない事を確認すると、一気に正門の外に走り出た。
先生も流石に大学の外までは追ってこまい。
俺は、してやったりな気持ちになりながら完全に大学の外に出た。
フゥ、と軽く息を吐きながら辺りを見回す。
先生が近くに気配は無い。
俺は安心して、大学の近くをのんびりと歩き出した。
そして周りの風景に目をやる。
俺の通っている大学はかなり長い坂を上った所にあり、眺めが非常に良い。
しかも坂の途中に桜が多く植わっており、いわゆる桜の並木道が出来上がっているのだ。
俺は密かにこの景色が大好きだ。
眺めは良いし、今の季節なんか桜が咲き誇っていて一面桜で一杯。
日記なんか付けてたら天気の蘭に桜なんて書いてしまいそうな程だ。
――と、そこに。
「ムッ、これは……」
俺の中の美少女センサーがガンガン警報を打ちたて始めた。
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