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間もなく 一曲目は終わる。
次から使うであろうマイクの最終チェックを始める。
大丈夫。ちゃんと音を拾ってる。ただ、直接レベル調整してないので楽器とヴォーカルのバランスは聞きながら合わせるしかない。
毎度やってる事だけど、突然 音が出なくなっている事がごくたまにあって、かなり怖い。
ふーっ。と最後の煙りを吐き出し煙草の火を消した。
メインヴォーカルと思われるセンターでギターソロをしている男性は、スラリとした体型で白いシャツ、髪は後ろで束ねて、ここから見ても嬉しそうにギターを爪弾いているのがわかる。
いよいよこの曲のクライマックス。
ギター、キーボード、ベースにドラムが同時に盛り上がり、気持ち良いタイミングで終了。
わっ と湧き上がる客席に向かい、ヴォーカルの彼が左手でマイクスタンドに手をかけた。
ここでマイクのレベルチェックが出来る。
マイクのフェーダーに手を乗せたままステージを良く見る為に椅子から立ち上がる。
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