第4章 暴走

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これはもう決まっただろうと言うような顔をしながら敵を見るが敵は立ち上がっており、然の破龍双を受け止めていた。 「何!?」 それに驚いた然が一瞬隙を作ってしまい、その隙を敵は逃さずに攻撃してくるが然もその攻撃にはビックリし、とっさに避ける。態勢を整える。そして、このままでは勝てないとわかったのかようやく剣の名前を呼ぶ。 「龍剣!」 名前を呼んだのは片方だけでもう片方は鞘にしまう。どういうこと?と言う顔をしながらクリスが見ているが然は一本で十分と言う顔をしている。 「これで十分だ。龍滅斬!」 そう言い、勢いよく切りかかり、見事敵にクリーンヒットしたが、何故然は最初からこうしなかったのだろうか? 「どういうこと?どうして最初から使わないのよ!」 「力量を調べてただけだ。まぁ元々一本で戦う予定だったんだがな。」 苦笑いしながらクリスに言うとクリスは心配したんだから!と泣きそうな顔で言うと然がありがとうと微笑みながら言う。サトシは敵を倒した然達を見ながらよかったと言うが、大量出血のため意識がだんだん薄れ、気を失ってしまう。 それに気づいた然は急いでサトシの元へ駆け寄り、背負う。背負ってる最中にかけられていた魔法が解け、元の体育館へと戻る。合格と先生に言われるがそれどころじゃないと言い、サトシの容態を伝えると急いで病院へ向かいサトシを治療してもらうことにする。容態はかなりひどい状態だった。もしかしたらこのまま死んでしまうかもしれない。そう伝えられた然達は何とかしてくれと必死に頭を下げ、サトシの治療を頼む。そして然達は、目覚めるか目覚めないかわからないサトシを、病室でただ目覚めると信じて待っているだけだった…。
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