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生きているのが不思議なくらい心の傷が深かった。誰も想像できないくらい…。サトシはついに、自ら命を絶とうと考え、再び家庭科室に忍び込むのだった。…そこには一人の教師が立っていた。その教師は 包丁を一本持っていた。
「よく来たな。ここにくると思っていたよ。」
サトシはビックリしていた。何故自分がココに来るとわかったのか、自分が自殺しようとしているのがばれたのか?不思議で不思議で仕方なかった。サトシは恐る恐る先生に聞いた。
「どうして…、わかったんですか?」
サトシは完全に心を閉ざしていた。誰にも心を開こうとしなかった。
「何故って、決まってるだろ?お前の自殺を止めるためだ。」
そういうと、先生は手に持っていた包丁を棚にしまい、鍵をかける。
「さぁ、もう帰りなさい。自殺なんて、考えちゃだめだ。」
そういうと、先生は家庭科室からでるフリをしてサトシの肩甲骨にナイフを刺した。床に倒れこむサトシ。お昼、綺麗に掃除された家庭科室の真っ白な床がサトシの赤い血で染まる。サトシはそのまま動かなくなってしまった。
「ハハハッ。ざまぁねぇな。俺を恨むなよ。恨むならお前の母ちゃんを恨め。お前の母ちゃんが会いたがってるんだからな。」
そういうと、一人の教師は家庭科室を出た。そのまま一日が経った。そんなサトシを見つけたのは何故か保健の先生だった。サトシは奇跡的に少し息があった。床には一日立っているため乾ききっている血が…。それを見た保健の先生はすぐにサトシを保健室に連れて行き、治療した。サトシが目覚めるのを信じて…。
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