第7章 交錯する思い

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再び4年前…静かな森の中をひたすら走っている少年がいた。その少年は、仲間を助けるために走っていた…。 「はぁ…はぁ…。」 (くそッ!ライ、無事でいてくれよ!) 息を荒くしながら走っていると、草むらから急に敵軍の兵士が飛び出してきた。数は…百人。敵に見つかると、急いでるんだ…と小さく言うとそのあとに怒声のような声を上げながら敵軍に向かって叫ぶ。 「退け!雑魚共!お前らの相手をしている暇は無いんだよ!」 そう叫びながら、剣を構える。そして再び連衝斬を繰り出すが、あっさり避けられる。 「何!?」 相手の素早さに少し驚き、相手は一斉にクロードに攻撃してくる。だが、クロードもあっさりそれを避ける。 (こいつ等…上級兵士か!) そんなことを考えながらも先程とは違う兵士の攻撃を避けるが数が多いためか、段々と動きが鈍くなってくる。このままではまずい。そう思ったクロードは態勢を立て直し、技を繰り出す。 「連牙双幻斬!」 連牙双幻斬…。連衝斬とは違い、そうとうの技術を必要とする技だった。連衝斬は敵を素早く斬りつける攻撃。だが、連牙双幻斬はクロードの剣が二つに別れ連なる。その剣が相手に幻を見せ、幻を見ている間に連牙が相手を斬る。一風変わった魔法を取り入れたクロード独自の技だった。敵百人を一気に倒してしまい魔法を解くと 、ライの元へ急ぐため再び走り出す。走っている最中、一人の血まみれで倒れている兵士を見つける。 「あれは…ライ!」 ライを見つけると急いで駆け寄り、何があったのかを聞く。 「デスタ…クロード…。」 その言葉だけを残し、ライは気を失った。 「おい!大丈夫か?しっかりしろ!おい!」 揺さぶりながらライに呼びかけるが息があるとわかると安心したかのようによかったと小さく呟く。 「デスタ・クロード…父さん…。」 ライが残した言葉、デスタ・クロード。それは父のコードネームに間違いなかった。 「近くに父さんがいるのかな?」 父、母には2年程会っておらず、少し嬉しさが込み上がってくるが、その感情の中には少し、憎しみの感情が存在していた。友達を…戦友を傷つけられた恨み…そして…。 「父さん…母さん…何故一緒に軍を抜けなかったんだろ?」 そんなことを口にしながら何故両親が軍を抜けなかったのかを考えていた。その時だった。 「やはり…反乱軍だったか。」
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